1. ホーム
  2. 新たな原子力利用技術の研究開発
  3. 高温ガス炉の研究開発

新たな原子力利用技術の研究開発
高温ガス炉の研究開発

高温ガス炉は、炉心の主な構成材に黒鉛を中心としたセラミック材料を用い、核分裂で生じた熱を外に取り出すための冷却材にヘリウムガスを用いた原子炉です。軽水炉は、金属被覆管を使用し、冷却材には水(軽水)を用いていることから、原子炉から取り出せる温度は300℃程度に制限され、蒸気タービンによる発電効率は30%程度に過ぎません。これに対し、高温ガス炉は、耐熱性に優れたセラミック材料の使用により1000℃程度の熱を取り出すことができます。そしてガスタービン発電方式が採用でき、45%以上の発電効率を得ることができます。さらに、発電以外にも化学工業等のさまざまな分野で熱を利用できます。

高温ガス炉の燃料に用いられている4重被覆のセラミック燃料粒子はきわめて耐熱性が高く、1600℃と非常に高温でも破損しません。炉心を構成している黒鉛材料の熱容量が大きく、異常が起きても炉心の温度変化が緩慢であることから、配管が破損して冷却材のヘリウムガスがなくなるような事故が起きても、炉心で発生する熱は原子炉の容器表面から放熱されることにより自然に除去され、燃料が破損する心配はありません。すなわち、どんな場合でも、炉心溶融や大量の放射能放出事故が起きる恐れのない、きわめて安全な原子炉です。

国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構

Copyright(C) Japan Atomic Energy Agency. All Rights Reserved.